『天然スレート』は粘板岩(ねんばんがん)や頁岩(けつがん)などの天然の石を使った屋根材のことです。
天然の石を加工して屋根材として使用していますので、最高級な屋根材の1つです。住宅の屋根に天然スレートを採用すれば、高級感や重厚感ある雰囲気の外観に仕上げることができるのです。天然スレートを使用している建物で有名なのは、東京駅の屋根です。
高額とされる天然スレートですが、高級感がある以外にも、価格に相応されるメリットがあります。
例えば、環境に優しいこと。天然スレートは天然の素材を使用していて耐久性が高いです。屋根材として使っていた天然スレートは、そのまま取り外すことができ、外構の床タイルなどに再利用することもできます。一度購入した天然スレートは屋根材として使われなくなったとしても、姿かたちを変えて永く活用し続けることができるのです。
人工スレートの場合、防水性を向上させるために上から塗装を施す必要があります。塗装の防水性は経年劣化に応じて低下してしまうので、10年を目安に再塗装をしなければなりません。
しかし天然スレートの場合、素材そのものに耐水性があるので、防水塗装が不要です。明治時代に建てられた重要文化財にも採用されているほどなので、数百年もの年月に耐えることができます。